ここでは、店頭で並ぶ一般的に流通している紙箱(抜き加工による箱)に限定して出来るだけ分かりやすく、ポイントを絞りながら解説していきます。
中でも、一般的な「トムソン型」といわれる“木型”を使用した打ち抜き加工の紙箱について学んでいきましょう。
抜き型箱『トムソン型』
打ち抜き加工の代表的な加工方法で、木板に箱の展開図データに従ってレーザーを使用して溝を掘り、その溝に鋼の刃物を埋め込んだもので印刷物を型抜きします。
この時の刃を埋め込んだ型を「トムソン型」と言います。1枚ものの抜き加工に向いている加工方法で、型抜きと同時に折り筋やミシン目なども入れることができます。
「トムソン型」は100年以上前に米国のトムソン・マシン社(現トムソンナショナルプレス社)で発明され、その3年後頃に日本へ輸入されたといわれています。
また、発明者がジョン・S・トムソンだったことから、「トムソン型打抜機」といわれる所以となったそうです。
製函機(グルアー)
ここでは、基本的な「胴貼り加工(サイド貼り)」による製函機(グルアー)について紹介します。
型抜きされた加工前の展開上の箱(ブランク)を製函機にセットし、ベルトコンベアを通して、糊付け・折り込み・圧着・乾燥 という順に自動で糊貼り加工されて完成します。
展開図のように箱2ヶ所の折り線(罫線)を基準とした製函機のガイドを通り抜けることによって折り込まれ、糊貼り加工されます。
糊代と2ヶ所の折り罫の3ヶ所が平行となることが「機械貼り加工」するための一般的な条件となります。